台風15号がしつこい残暑を吹き飛ばしてくれたのでしょうか、行楽日和がつづいています。すがすがしい秋空に誘われて「銚子電鉄日帰りの旅」へ出発しました。早起きをして千葉駅からJR銚子行きに乗車。終点まで1時間半の道のりですが、どこに寄ろうかと話しているうちにもう銚子駅に到着しました。
降りたホームの
先がすぐ銚子電鉄
の入り口。
ゲートをくぐると…
緑の電車が
待っていました。
か、かわいい♪
…鉄道マニア
でなくとも写真
を撮らずには
いられぬたた
ずまい。
中で、車掌さん
から一日乗車券
を購入しました。
犬吠駅の売店で
かの「ぬれ煎餅」
を1枚もらえるサー
ビスつき。展望施
設の割引もついて
いて、とってもお得
な乗車券です。
ガイドさんが銚子のパンフレットを配りながら、「もう少しで海が見えますよ」「お醤油の香り、わかりますか?」と気分を盛り上げてくれます。
「今すごく綺麗に海が見えてます。銚子の天気は変わりやすいですから、『地球が丸く見える丘』へ行くなら午前中がお勧めですよ。」そんなガイドさんの後押しもあり、<犬吠駅>にて下車しました。ここからハイキングです。
途中で寄った
<満願寺>。
お遍路さんに
ゆかりのお寺
です。
お寺の左脇の坂道を上った頂に<地球が丸く見える丘>があります。
ここへのぼるのは2度目ですが、やっぱり視界が広いって気持ちがいい。どこまでも晴れた空、くっきりと見える水平線、ぐるりと海に囲まれて…
あれ?何か変。海ってこんな色? 改めてよく見ると、利根川の河口近くから犬吠崎灯台の向こう側へと徐々に薄まる茶色のグラデーションが、視界の海いっぱいに広がっていました。
立て続けに通過した2つの台風が関東各地で土砂崩れなどの被害を出しているとニュースで見てはいましたが、その土砂がこんな風に海を染めているとは思いもしませんでした。今日のこの景色は忘れられないだろうなと思いながら、かなりの時間、ここで海を見ていました。
銚子電鉄の終点に<戸川>という港町があります。そこには昔懐かしい漁師町のたたずまいがあるということで、犬吠駅には戻らず戸川方面へ丘を下ることにしました。
坂道をどんどん下って
銚子電鉄の線路を越え、
さらに下ると海が見えて
きました。
この辺りは、集落全体が大きな階段のようになっています。写真のような、海へ続く縦の道と、民家と民家の間を細く区切る横の道が、段違いに何本も並んで交差しています。そんな中をジグザグと歩いていると、自分が猫になったような気分を楽しめます。ただうろうろしているだけの迷子の観光客は地元の方にはご迷惑だったかもしれませんが、ここではぶらり旅をかなり堪能させていただきました。
再度、
銚子電鉄へ。
とても素朴な
<戸川駅>。
駅舎の中は
まさにレトロ
空間!
落ち着きます…
列車が
見えてき
ました。
またまたかわいい
1両電車。やはり
ワクワクしてしまい
ます。
たくさん歩いてお腹が減ったので、食事処が集まる<観音駅>で下車し、定食屋さんへ直行しました。
<定食 久六>。
この辺りの名物は
「きんめ鯛」という
ことでしたが…
メニューはバッテン
だらけ。
「台風の影響で今
日はいいきんめ鯛が
入らなかったんです。」
との説明に一同納得。
気を取り直して、
まぐろの定食を
いただきました。
刺身定食、スタミナ唐揚げとスタミナかつ定食、刺し揚げ定食の3つを注文。どれにもたっぷりのご飯と味噌汁、漬物、そして自家製まぐろふりかけの小鉢が付いています。
「今の季節は新米ですしその都度精米して焚いていますから、何杯でもおかわりしてくださいね。」
そんな風に笑顔で言われ、3人とも本当におかわりしてしまいました。交換し合った唐揚げやカツもサクッとした衣とまぐろ肉の旨味が絶妙、どれもこれもごはんが進む逸品ばかりでした。とにかくお店の方が親切で、とてもくつろがせていただきました。ご馳走様です。満腹です。また来ます。
駅へ戻る道すがら<円福寺>の観音様にご挨拶をしました。こちらの飯沼観音は坂東三十三観音霊場の第27番札所に指定された由緒ある観音様だそうです。
そして西日が眩しい午後3時過ぎ。たい焼の看板を目印に<観音駅>まで戻ってきました。
満腹なの
に、つい…。
さっきの青い電車が迎えに来てくれました。最後にもう一度<犬吠駅>へ向かい、灯台に立ち寄ります。
犬吠駅では朝と
反対の方向へ。
遊歩道をおりた先に
海が待っています。
<犬吠崎灯台>に到着しました。4時を少しまわってしまい灯台の中には入れませんでしたが、周囲をぐるっとまわって白く輝く灯台と青空を満喫しました。
影が長くなってきました。
暗くなる前に帰りますか。
また銚子駅でJRに乗り換えたところで<銚子電鉄日帰りの旅>無事終了です。お疲れさまでした。
千葉行きの車窓から真っ赤な夕焼けが見えましたが、その後は眠ってしまい、千葉に着いたころ外は真っ暗でした。充実した1日でした。